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【獣-SideQ&K-】キュカズ [小説(16禁)]

そんな訳で今日は(?)小説担当の依真です。
会社から更新失礼します!!(エ

カズは猫だよ!キューマは犬だ!!

・・・そんな事を考えていたらこんな話になった・・・。
カズは暑いのも寒いのも嫌そうwキューマは寒くなると体動かして温まるタイプだと思います。・・・動物かお前ら!!(笑

エッチシーンは特にありません。
ただきゅまたんがちょっとイッちゃってますので16禁にさせて頂いてます。
あ、そっちの「イく」じゃないですからね!!(笑

キャラクター像が壊れる!とか思っちゃった方は見ないほうがいいんじゃないかなーと思います。


獣  -Side Q-

彼は、紛れも無く「猫」だった。

猫は赤毛と赤目を持っていた。それは大層綺麗で人気もあった。
飼い主は選び放題だったろうに、猫は誰も選ばなかった。
プライドが高かったから誰からの施しも受けず、身体は痩せ細っていて、それがまた人の過保護欲を誘う。
猫は自分の力を慢心する事無く、自分の身を護る術と武器を持っていたので大して生活には困らなかっただろう。
だが、猫はいつも一人ぼっちだった。
やがて猫は時折家にによるようになった。
その日のうちに帰る事もあれば一緒に夜を共にする事もあった。
帰るかどうかはいつも猫の気まぐれ次第だった。

猫は野良だったが「首輪」をつけていた。
恐らく前の「飼い主」から貰った物なのだろう。
それはそれは大事にしていた。
もうボロボロで古かったし、汚れていたから取ってやろうと思ったら思い切り引っかかれた。痛かった。
お互い機嫌を損ねてその日は1度も喋らなかったが、猫は少し、泣いている様に思えた。
悪い事をしたと思った。
次の日、ごめん、と謝ったら、ほんの少し機嫌を良くしたのか、その夜は一緒に寝た。

何処までも自由奔放で何処までも勝手気ままな猫。
独りが好きな癖に寂しがり屋で神経質。我侭で可愛くないし素直じゃない。

それでも俺は猫が好きだった。

「カズ」

猫の名を呼ぶ。
猫は閉じていた瞳をうっすらと開けて、朦朧とした目で俺を見た。

「・・・」

口をパクパクさせて何かを伝えようとしている。
まるで金魚みたいだと俺は笑った。
喉元に愛情という名のナイフを突き立て首輪を引き裂く。
これでもう、猫と以前の「飼い主」との絆は無くなった。
猫はぽろぽろと涙を流したが、俺はお構い無しに彼に口付けた。

「カズ、好きだよ」

次々に溢れる涙を舌で掬い舐めながら呟く。

「・・・―・・・」

耳を近付け意識を集中しなければならない程のか細い声で猫は俺の名前を呼んだ。

「何?」

猫はただ泣くだけだった。

「何が悲しいんだい?」

猫の視線が落ちた首輪に向く。

「大丈夫。俺が新しい首輪をあげるから。な。だからそんなに泣かないで」

猫は泣き続けた。
仕方ないからキスをして、身体を弄って、突っ込んで、仕舞には何も考えられなくなる程に「啼かせて」やった。

今日から「猫」の飼い主は「俺」になる。
責任を持って飼ってやらないと可哀想だな、と思った。

********

獣   -Side K-

彼は、「犬」というよりか狼に近い。

犬は黒毛だった。所々に薄い青みがかった毛も生えていた。目は琥珀色の澄んだ目だった。
犬は一人の少女に尽くしていた。飼う、という表現は似合わないだろう。だから「彼女」は犬の飼い主ではなかった。
保護欲が強く誰に対しても優しかった。その優しさが仇となり自己犠牲の耐えない奴だと思った。
けれど犬は牙を持っていたので、邪魔な物は全て取り払っていっていたらしい。
犬はいつも一人ぼっちだった。
独りが好きなのだと言った。俺は時折犬の元を訪れるようになった。
その日のうちに帰る事もあれば一緒に夜を共にする事もあった。
犬が引き止めても関係ない。帰るかどうかはいつも俺の気まぐれ次第だった。

犬は俺を大層好いてくれていたようで、ここに留まらないかと話を持ちかけてきた。
俺には帰る家も待つ人間も居なかったが、犬の元に留まるのはどうかと考えた。
何故戸惑ったのかは自分でも良く解らない。
犬は「飼い主」を欲していたのだ。
「リード」を持って引っ張って行ってくれる飼い主を。

優しく、誰に対しても平等な彼。
しかし、犬の瞳にはほんの少し、狂気が宿っている。

それでも俺は犬が嫌いにはなれずにいた。

「カズ」

犬が俺の名を呼ぶ。
俺は閉じていた瞳をうっすらと開けて、朦朧とした目で犬を見た。

「・・・」

何か言いたいのに、唇だけが動いて声が出ない。
まるで金魚みたいだと犬は笑った。
喉元に牙を突き立てられて、俺が大事にしていた物が引き裂かれた。
記憶を失う前の唯一の「記憶」。それが、もう、無くなってしまったのだ。
俺はぽろぽろと涙を流したが、犬はお構い無しに俺に口付けた。

「カズ、好きだよ」

次々に溢れる涙を舌で掬い舐めながら呟く。

「・・・―・・・」

耳を近付け意識を集中しなければならない程のか細い声で俺は犬の名前を呼んだ。

「何?」

俺はただ泣くだけだった。

「何が悲しいんだい?」

俺の視線が落ちた記憶に向く。

「大丈夫。俺が新しい思い出をあげるから。な。だからそんなに泣かないで」

俺は泣き続けた。
犬はキスをして、身体を弄って、突っ込んで、俺の気が飛ぶまで身体を弄った。

今日から「俺」は「犬」の飼い主になる。
この狂気を宿した犬をどう躾けるかが問題だ、と思った。

*******

― さ て 、 本 当 に 飼 わ れ た の は ど っ ち ? ―


2007-10-09 11:03  nice!(0)  コメント(6)  トラックバック(0) 

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コメント 6

葉月空

うーん・・・・
食事を与えている点でキューマ!(やめなさい)
by 葉月空 (2007-10-09 15:17) 

愁伽&依真

>葉月様
 そう来たかw
 確かに餌与えてますよねw・・・白濁色の(エ
by 愁伽&依真 (2007-10-09 15:34) 

李委

二つ上に同意しますw

うち的に…白いものだけじゃ…ないんだz(ry
by 李委 (2007-10-09 16:24) 

葉月空

え。そっち!?そっちなの!?
私てっきりフツーの食事のことかと・・・・画面見て笑っちゃいました
by 葉月空 (2007-10-09 18:33) 

李委

え、空ちゃ…でいいのかな、そっちだったの!?
ついついいかがわしい方を…ww
by 李委 (2007-10-09 20:53) 

愁伽&依真

>李委様&葉月様
 両方ありでしょう!!白濁液でも美味しいご飯でもいいと思いますw
 「僕はカズが幸せならそれで良いですby愁伽」
by 愁伽&依真 (2007-10-09 21:54) 

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