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キューマに看病されたい [小説(16禁)]

2日続けて更新です、依真です。
4日前から風邪らしき症状が出始めて、今ものすごい頭くらくらします。
鼻水がひどいです。
とりあえず今日内勤だった事に感謝。そして愁伽にうつさぬように努力しなければー!!orz
あ。ちなみにタイトルは願望です。
キューマに看病されたい。添い寝まで(コラ
カズはタオル絞らないまま額に置きそうだし、おかゆ作らしたら台所が大惨事になりそうなのでそっと隣で本読んでて欲しいです。
んで時々視線をこっちに向けてくれたら幸せだな!!(願望です

昨日更新したワイシャツキューマに触発されて今度は小説投下。
キュマ受けばかりでスミマセン!!大好き!!
勿論カズ受けも好きですよ??

とりあえずこの先はパラレルでも連載開始しようかと悶々と自家発電中です。
風邪を治す事を前提に今日も元気よくパニャしようかと思ってます(オイ
この先はキュロロでカズキュな小説投下です。
エロシーンはないですが色々と教育に宜しくないので任意で閲覧をお願いしますねw

  

【彼が持つ灼熱は嫉妬の証】

昔、ロロ姫に手作りのアクセサリーを渡した事がある。

お互い物心付いた頃から一緒にいて彼女とは兄妹みたいなものだった。
昔は家柄の関係上(ロロ姫は村長の娘で、俺は呪術師の息子だ。家自体は仲良くない)、
大っぴらに遊ぶ事は許されなかったから、誕生日や特別な祝い事はいつも二人でこっそり祝っていた記憶がある。
あの時、俺達はまだ小さかった。
ロロ姫の誕生日に、波で磨かれた綺麗な硝子玉を組み合わせて俺は首飾りを作った。
彼女はとても喜んで受け取ってくれたが、運悪くそれを乳母に見つかって取り上げられたらしい。
結局首飾りはどこかに捨てられてしまった。
俺は自分が一生懸命造った物が捨てられた悲しみより、ロロ姫が泣いている方が辛かったのを覚えてる。

(今でも彼女の泣き顔を見るのが嫌だ)

それでもプレゼントの交換はほぼ毎年行われていた。
首飾りが捨てられて俺達は何かを学習したのか、品物は「残らない物」にするのが暗黙の了解となり、
ある年は花束、またある年は珍しい木の実などか贈り贈られて、今年、彼女に「誕生日プレゼントは何がいい?」と訊ねた。
ロロ姫は「うーん」と首を捻って、「あ」と声を上げた。

「アレがいいな。ずぅっと前、キューマがプレゼントしてくれた首飾り。同じ物じゃなくてもいいの。何か、形に残るもの」
「…それは、構わないけど」
「ダメ?」
「いや。良い物が作れるよう努力するよ」
「やったー!ww」

喜ぶ彼女を見て嬉しくはあったが、多少不安だった。
また以前みたいになるのが怖かったのだ。
けれど、もう俺達は子供じゃない。隠す方法も場所も知っている。
見つからなければいいのだと言い聞かせて、今年は首飾りをあげる事を決意した。

******

物を作るのは得意だった。
出来は兎も角、手先が器用だったので大して作業には困らない。

「何だ、それは」
「カズ」

トルマリン石の一種であるアクローアイトを磨いていると、数日前から家に泊まりこんでいる(ほぼ同居していると言っても過言ではない)カズが興味を持ったのか話しかけてきた。
珍しいなと思いながらも、質問に答える。

「ロロ姫の誕生日にプレゼントするから、カットしてるんだ」
「…」
「綺麗だろう?」

アクローアイトは無色透明なので、身に着けてもそんな目立つ事も無いだろうと考えた結果だ。

「トルマリンの石言葉は【希望】なんだよ」

カズは無言で石を見ていた。
それから、俺の手から石と研磨剤が付いた布を取り上げると机に置いてしまう。

「何?」
「…腹が立つ」
「は?」

肩を押さえられてその場に押し倒された俺は何が何だか解らず目を丸くした。
カズはと言うと自分が着ていた学生服の上着ボタンを3つ外しただけで俺のズボンを取り払おうとする。

「ちょ、何をしてるんだ君は!」
「何?解らないのか?」
「わ、解っては・・・いるけれども、まだこんな日も落ちないう・・・むーッ!!!」

煩いとばかりに眉を顰めて深い口付けを与えられて、頭が混乱する。
今まで何度かこういった行為はしてきたものの、ちゃんと前置きがあったから心の準備は出来たし、受け入れる事が出来た。
今日はどうやら機嫌が悪いらしい。どうしてか俺には理解出来ないまま、ズボンと下着があれよと言う間に脱がされて、今や俺が身に付けているのはバンダナとグローブと首飾りだけになってしまった。
慌てて下半身を隠そうとしたが、カズの手が俺の腕を掴んでそれを許す事は無かった。
じっと見詰められると何だか恥ずかしい。

「…か、カ、ズ…」

彼は何も言わない。
元々無口な性格だからか、俺と会話をする事も少なかった。
けれど彼は俺と恋人同士になる事を承諾した。
距離を詰められて抱き締められると、それだけで心臓が飛び出しそうになる。

「は、恥ずかしいから、・・・せめて暗くなるまで待ってくれないか…?」
「恥ずかしい?何を今更」
「それはー・・・そうかも知れないけど・・・」

俺の身体はカズより少々小柄で、身長も小さかった。
当然ー・・・その、「アレ」もカズには劣る訳で、男としてちょっと情けないと思う。

「カズ」
「煩い」
「-っひ!」

イキナリ下半身を握られて思わず身体が強張る。

「や、…っ嫌だ・・・!!」

彼の胸に手を置いて押し退けようとしても、彼の方が力が強く一向に彼が離れる気配も無い。
それどころか顎に手を添えられて濃厚なキスをされてしまう。

「ぅ、ン…ぁ」

呼吸困難に陥る一歩手前でカズの唇が離れて行った。
同時に下半身を握っている手も離れたので、慌てて俺はカズから後ずさると、洗濯されたてでまだ畳んでいなかった彼のワイシャツを羽織る。

「君って人は!」
「嫌なのか」
「だから、暗くなるまで・・・待って・・・」

じりじりと感覚を詰めてくるカズに俺は視線を合わせる事が出来ない。
否定の言葉ですらだんだん小さくなって、終には言う事すら止めてしまった。

「似合うな」
「え?」
「ワイシャツ。よく似合う」
「ぁ、あぁ・・・」

俺の体より一回り大きな彼のワイシャツは、当然俺のサイズに合う筈が無く裾は腿上ぐらいまであった。
当然袖は手が隠れるまで長かった。

(ぁ。・・・カズの匂いだ・・・)

選択されたての洗剤の匂いに混じって、彼の匂いを見つける。
彼の匂いが、俺は好きだった。

「ぅわ!」

腕を引かれてカズの胸へ身体を預けるような体制になり俺は思わず声を上げる。

「可愛い・・・」

ぼそりと耳元で呟かれた言葉に、体の芯が熱くなって。


机に置かれたアクローアイトが、夕焼けを受けて緋色に輝いていた。

******

どうして彼が怒ったのかなんて俺は理解出来なかったが、出来上がった首飾りをロロ姫に渡した時のカズの表情は何故か凄い恐ろしい物だった。

「ありがとうキュ-マ、大切にするね!」

笑顔で礼を言ってくれた彼女を送り届けたその帰り道、ふと、

「カズには、黒曜石なんて似合いそうだ」

と俺が言ったら、カズはふん、と鼻を鳴らして返事をしただけだった。
けれど、彼が腕を引いて俺にキスをしてくれたので、ああ、満更でもなんだなと思って今度はカズにも何か作ってやろうと思った。
                                        END

ちなみにタイトルつけるのが何より嫌!
センスは皆無!!v


2007-10-24 15:20  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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