【この匂いが一つになれば良いのに】 カズキュ [ほのぼの]
やっと出張から帰ってきました、依真です~・・・。
やっぱりすっごいストレス溜まるわー。とか言いつつ、小説書くのは止まりません。
愁伽が実家に拉致られたらしいので今日は1人でお留守番。
寂しいorz
さて。
今回はキュカズではありません。
カズキュです。
色んな意味で謝らなきゃいけないと思うんですが、この組み合わせも大好きなんです。
大丈夫な方だけもっと読むからどうぞ!
ちなみにカズはキューマと同居している訳ではありません。
押し掛けてるだけです。悪しからず(笑
【この匂いが一つになれば良いのに】 カズキュ
初めに気付いたのは、匂いだった。
特に鼻が利く訳でもない。
けれど、彼から香る匂いは何か気になるもので、でも不快感は覚えなかった。
柑橘系と、太陽と海の匂い。
彼が傍を通る度にふわりと鼻腔をくすぐる。
「何だい?」
俺の視線に気付いて彼が声を掛けてきたが、別に、と素っ気なく答える。
彼ーキューマは、そうか、と少し怪訝そうな顔をしていつも身に付けているグローブとバンダナを外してテーブルに置いた。
そしていつものズボン(?)から寝間着に着替えてベッドに上がってくる。
「キミがそこに座ると寝れない」
俺がベッドの中心を陣取って座っているからそう言われても仕方ない。
身体をずらすと隙間にキューマが横になった。
上半身は何時も通り裸のままで。
覆い被さるように上になって、耳元で囁く。
「誘っているのか?」
「何を言って」
「無防備にそんな格好でいると、そう思われても仕方ないと思え」
「キミってヒトは…。オレは寝る時はいつもこの格好だよ」
キミだって知ってるだろ?
元々浅黒い肌をしているから、なかなか判別が付かないが彼の頬はピンクウィンドに咲く桜色に染まっていた。
「……ン」
誘い込まれる様に唇を合わせる。
鼻にかかった甘さを含んだ声が静まり返った部屋に響いた。
「…カズは、…イイ匂いがする」
「あ?」
「何て言い表したら良いか解らないけど、でも、とてもイイ匂いだ」
自分では全く気付かなかったがキューマが目を細めて言うので、そうか、と返した。
「お前も人の事は言えないがな」
笑いを含んでキューマを組敷いたまま言えば、彼は真っ赤になって、そんなの自分じゃ解らない、と言った。
それはお互い様だと思いながら、お互いの匂いが混ざり合って一つになれば良いと俺は彼を抱き締めた。
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